2023年2月1日 分散型SNSとして颯爽とリリースされた『Damus』は、リリース直後瞬く間に世界のトレンドを席巻し、Twitterでも話題になったSNSです。
『Nostr』というオープンなウェブプロトコルをベースに構築されているため、開発の自由度が高く、誰でも手軽にシステム構築ができる反面、Twitterのように中央に会社が存在しないことで、現段階ではユーザビリティに少々難があるなどの側面もあります。
今回はそんな『Damus』ですが、この時期に考えておきたい運用方法と、アカウントの作成方法を中心に解説していきます。
なぜ『Damus』を使っておいた方が良いのか
この点については様々な意見がありますが、1つは新しいテクノロジーやサービスに早期に触れておくことで経験できる価値にレバレッジをかけることができるという点です。
早期参入メリットを享受する
今回の『Damus』に限った話ではありませんが、早い時期に参入してサービスを使いながら実際の使用感を経験しておくことで、その経験を多くの人々にシェアすることができるという点が重要ポイントです。
要するに、今後拡大していくであろうインフルエンサーマーケティングの波に乗ることができるのです。
海外メディアの多くのレポートからも明らかなように、インフルエンサー市場は格段に伸びていくと分析されています。
そして、各分野においてその動きが細分化され、ニッチ分野のインフルエンサーが台頭していくことも予想されています。
今や、普段使いの主要SNS(Twitter・TikTok・YouTube・Instagram)にアカウントを作成し、そのフォロワーを多く獲得していくことは自分の資産になるという認識は世界の共通言語になっているといっても過言ではありません。
The global influencer marketing platform market size was valued at USD 10.39 billion in 2021. It is expected to expand at a compound annual growth rate (CAGR) of 33.4% from 2022 to 2030. This can be credited to the shifting inclination of brands from traditional celebrities to online influencers to endorse their products. The term influencer marketing is gradually becoming an indispensable part of the mainstream branding strategies across organizations. It is an amalgamation of conventional celebrity endorsements and content-driven marketing strategies.
2021年の世界のインフルエンサーマーケティングプラットフォームの市場規模は103.9億米ドルでした。2022年から2030年にかけて、年平均成長率(CAGR)33.4%で拡大すると予測されています。これは、ブランドが自社製品を推奨するために、従来の著名人からオンラインのインフルエンサーへと傾斜していることが要因として挙げられます。インフルエンサーマーケティングという用語は、徐々に組織全体の主流のブランディング戦略の不可欠な一部となってきています。これは、従来の著名人の推薦とコンテンツ主導のマーケティング戦略を融合したものです。
Source:grandviewresearch.com
早期に参入することで、誰よりも早く経験を重ねて地固めをし、そのオリジナルな情報を発信(アウトプット)すること。発信することを意識すれば、その領域の情報を取り入れる(インプット)質が高まりますから、一石二鳥です。
しかも、『Damus』は現時点では無料のサービスです。
分散型SNSの未来を経験しておく
もう1つは、Twitterとの比較で挙げることもできますが、実在する多くの主要SNSが運営会社のサービスとして提供されている、いわゆる中央集権型であるということです。
『Web2.0』時代のインターネットの問題点として、いわゆる『GAFAM』と呼ばれる企業の力があまりにも強くなりすぎたという点は読者の皆さんにも周知の事実ですよね。
簡単に解説すると、SNSでアカウントを作成し情報発信をする時に、運営者サイドが規定するルールに反するような使い方をすると、今まで使用していたアカウントが使えなくなるといったことが都度起こります。
『垢バン』などと言われたりしますが、運営者サイドの判断によってアカウントが削除されて利用できなくなるわけです。
Twitterで『垢バン』が起きた場合は、それまで培ってきたアカウントがなくなり、フォロワーの数も完全に消去され、ソーシャルグラフも完全にゼロリセットされてしまいます。
先ほど、SNSのフォロワー数は資産になるという認識は世界の共通言語になっていくと言及しましたが、その資産の行方が運営者サイドの判断に委ねられているという図式は明らかに不安定です。
そこで、不安定要素を極力排除していくリスク分散的な意味合いで、今のSNS運用の副次的な扱いで『Damus』を触っておくことが重要であると考えるわけです。
この『Damus』が分散型SNSであると言われる所以は、中央にサーバーがなく、情報は複数のリレーサーバーと呼ばれる部分に分散的に発信されるため、特定の会社や国家が規制することが困難であるという点にあります。
仮に規制されたとしても、情報を別サーバーに移動させることが可能なので、実質的には規制できません。
今後、他の分散型SNSが出てくることは容易に想像できますが、現時点で『Damus』に触れておけばその経験を早期に生かすことができます。
『Damus』を攻略しよう
先ずは、実際にアプリの操作性を実感してみましょう。
今回はiOSの場合について解説していきます。
アカウント作成方法
① アプリをこちらからダウンロード
② 赤枠の『Create Account』 をタップ
③ 『Accept』 をタップ
④ 各項目に必要事項を入力して『Create』をタップ
⑤ 『Public Key』と『Private Key』が表示されるので、大切な場所にメモを控える
特に『Private Key』の扱いについては、外部に情報漏洩しないように適切に管理してください。
プロフィール画像の設定方法
私自身も、最初に戸惑ったのがプロフィール画像の設定でした。
以下の手順で、サクッと設定してみてください。
- Twitterアプリから、アカウントに設定している画像を長押しする
- 長押し後に『Safari』ブラウザを選択
- Safariで画像URLのリンクをコピー
- Damusのプロフィール横にある『Edit』をタップ
- PROFILE PICTURE欄に、画像URLを入力
- Saveをクリックして完了
バナーアイコンの設定方法
こちらは、プロフィール画像の設定方法とほぼ同様に設定できます。
以下に、サクッと解説します。
- Twitterアプリから、アカウントに設定している画像を長押しする
- 長押し後に『Safari』ブラウザを選択
- Safariで画像URLのリンクをコピー
- Damusのプロフィール横にある『Edit』をタップ
- BANNER IMAGE欄に、画像URLを入力
- Saveをクリックして完了
投稿欄への画像貼り付け方法
画像貼り付けについても、ひと手間が必要なのが『Damus』です。
こちらは、最近アップデートされて簡単に貼り付けができるようになりました。
メッセージ投稿画面を開き、上のスクリーンショット赤枠部分をタップして画像を選択するだけで簡単に貼り付けができます。
ウォレットアドレスの設定
『Damus』では、様々なウォレットをアカウントに紐づけることができ、ユーザー同士でBitcoinの授受ができます。
以下に『Wallet of Satoshi』を使った場合の設定方法を解説します。
① 『Wallet of Satoshi』アプリをこちらよりダウンロード
② アプリを開き、赤枠の『受信』をタップ
③ 『Lightning Address』をタップし、②赤枠部分のアドレスをコピー
④ Damusのプロフィール横にある『Edit』をタップ
⑤『BITCOIN LIGHTNING TIPS』欄にアドレスをコピペ
⑥ Saveをクリックして完了
設定が正常に行われると、赤枠部分のようにアカウント上段に設定完了マークが付与されます。
PCブラウザからのログイン方法
『Damus』は、PCブラウザからの操作も可能です。
以下に、手順を解説します。
① こちらのサイトにアクセスする
② 赤枠部分を『秘密鍵でログイン』をクリックする
③ 赤枠スペース部分に、アカウントの秘密鍵(Private Key)をコピペする
④ 自分のアカウントへ簡単にアクセスできるようになります。
また、上のスクリーンショット赤枠部分のように、PCブラウザ経由ではメッセージ投稿の削除も容易にできます。
今回のまとめ
『Damus』について、今触れておくことの重要性と、実際の設定方法について解説しました。
この『Damus』が、将来的に分散型SNSと呼ばれる旗手となるかどうかは誰にもわかりません。
テクノロジーがものすごい早さで進化していく現代においては、さらに機能性が向上したサービスが出てくると考えた方がむしろ自然です。
たとえ『Damus』が世に浸透しなかったとしても、ここで得た知見を別のサービスで使いこなしていけば良いだけの話ですので、とにかく早い段階で波に乗っておくと良いでしょう。
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